『おとぎのかけら 新釈西洋童話集』

こんにちは☆<<



かなり久しぶりのレビューです。
実は、その間いろいろと読んではいるのですが、
夏バテの中で読んだからか、イマイチ残っておらず…

その中でも、
久しぶりに、キラリ☆
とした作品に出会ったのでご紹介します。



『おとぎのかけら 新釈西洋童話集』
著:千早 茜



※ココからネタバレの可能性あり。ご注意ください。



■紹介
本当に幸せなのは誰か? 現代のおとぎ話7篇シンデレラ、白雪姫、みにくいアヒルの子など代表的西洋童話を現代日本に置き換えた短篇集。童話の結末に疑問を抱く著者が見つけた、それぞれのハッピーエンドとは? 泉鏡花文学賞受賞後第一作。
シンデレラ、白雪姫、みにくいアヒルの子…耽美で鮮烈な現代版西洋童話、全7篇。


実は、初めて読ませて頂いた作家さんです。
プロフィール見てみたら…なんとまだ30代半ば!
若い方なんですね~


もともと、図書館でふと手に取ってみただけなので、
実はあまり期待していなかったのですが…
良い意味で裏切られました!


まず、おとぎ話の使い方が上手い
皆が良く知っている童話のエッセンスを
上手に抽出して、現代のオリジナル作品にちりばめた感じ。
短編だけでも十分に成り立っている、しっかりしたストーリーだけど、
「実は、シンデレラをモチーフにしているんです」
と種明かしされて、
ああ!!そう言われてみれば!!
と、嬉しい驚きを得る感じでしょうか。


かつて、「本当は怖いグリム童話」みたいな本、流行りましたよね。
あれは、現代語に分かりやすく書き直してくれた、
という感じだったと思うのですが、
これはもはやリメイク、と言うか・・・inspired by シンデレラ
みたいな感じでしょうか。


世界観は、確かに暗いしグロい路線ですが、
でもその世界観だけに頼っている感じではなくて、
しっかりと描写や表現もまとまって、作品となっている感じです。


これは、良い作家さん見つけたぞ~~
って感じで、ちょっと嬉しい今日この頃。
今、読んでいる他の本を読み終えたら、
図書館で大人借り(?)しちゃおうっと♪


一応、翻訳という仕事をしているので、
言葉には多少敏感で居るつもりなのですが、
作家さんの様にさらりと、でもビカビカ刺激を与えて来る文章を書く人に出会うと、
あ~~やっぱりプロは違うな~~と思うのです。
翻訳は、もとの文章があるので、クリエイトする事は無いので、
まぁ全くの畑違いではありますが。
言葉は、その人の内から出て来るもので、やっぱりその人の人間力なんだよな~と思います。
素晴らしい!


ベタ誉めしてしまいました。
彼女の作品、まだ一冊しか読んで無いのに。笑
でも、他の作品も間違いないだろうな、という確信は不思議とあります。
楽しみだな~~



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