『結婚願望』と結婚の事

こんにちは☆<<
今日もブックレビューです。
ご興味のある方は、お付き合いください♪



前回、
あれだけ批判した
山本文緒さんですが、
何だかやっぱり気になって、
今度はエッセーを読んで見る事にしました。
エッセーを読むと、作家さんの人間性も垣間見える気がして、
気になる方のエッセーは好んで読んでいます。

その時のレビューはコチラ




『結婚願望』
著:山本 文緒


※ココからネタバレの可能性あり。ご注意ください。


■ストーリー
一言で結婚とくくっても、いろいろあるんです。人には恋愛体質の人とそうでない人がいる。特定の相手と長く関係を持続させていける能力を持っているのは非恋愛体質の人なのだ。もう半分の人生を考え始めた人々に贈るエッセイ。
せっぱ詰まってはいない。今すぐ誰かと結婚したいとは思わない。でもどこかで思っている、「いつかはやっぱり結婚したい」と。結婚は、能力ではなくて人格が選ばれることだ。結婚をしたいほど好かれているなんて、嬉しくないわけがない。不確実だとわかっていても、人は人を好きになると「結婚したい」と願うものだ―。『恋愛中毒』の著者が、心の奥底に巣くう「結婚願望」と「結婚の現実」をまっすぐに見つめた、ビタースウィートなエッセイ集。



なるほど、
この人はこういう過去があって、
だから、こういう考え方をして、
こういう作品を書くんだな。
としっくり来た一冊でした。
また、意外と自分と遠からず、な感覚をお持ちだったり、
さすが物書きさん、分析が鋭い!と思いました。


私は、
筆者が言う「恋愛体質じゃない人」のカテゴリーに入ると思います。
独身時代も、彼氏が欲しいと思った事は無かったし、
自分の興味がある事や、家族や友人との時間で
生活は十分に充実していたし、
逆に彼氏が出来る事で、様々な事に制限がかかったり、
気をもんだり、気を使ったり…
なんてする事が面倒だとさえ思っていました。

それでも、
定期的に彼氏は出来たし、
毎回数年は関係が続きましたが、
自分としては、全く依存性は無かった様に思います。


そんな私ですら、今思えば、
ぼんやりと「いつかは結婚して子供が出来る」と思っていたし、
具体的な年齢や相手のイメージは無かったものの、
それは確信を持って、自分の将来に組み込まれていた様に思います。
何でだろうな~~~

イメージがぼんやりとしていた分、
特に結婚に切羽詰まった事は無かったけど、
自分の結婚や出産は、タイミングが良かったと思うし、
正直なところ、婚活、等と騒いでいる、
同世代の女性を見て、
「大変だな~。自然に結婚・出産出来て良かった」
なんて思ってしまうのも事実です。


本書で印象深いのは、

「基本的に、結婚している女性は、未婚の女性に対して、上から目線だ」

という指摘。
ハッとしました。

自分ではそんなつもりも無いし、
世間的にも、デリケートな話題なので、
既婚女性もある程度気をつけるんじゃないか、と思うのですが…
女子共通のスタンスとして
程度は違えど「いつか結婚・出産を」を思っているとすれば、
それを成し遂げた側・成し遂げて居ない側
になると言う事自体が、もう「上から」なんでしょうね…


そして、山本さんは

「恋愛はプライベートなもの、結婚はパブリックなもの。よって、恋愛結婚は公私混同」

と仰っています。
面白いですね~。
今まで気付かなかったけど、本当だわ!
その思考のシフトを、
お互いに上手くやらないと、
いつまでも公私混同のまま、思考も落ち着かないのでしょうね。



気付きの多い一冊でした。
ちょっと前に書かれた本ですが、
「結婚」という普遍的なテーマを、
鋭いながらも、ざっくばらんに語る、
と言う感じでしょうか。
あっという間に読めてしました。

その後、山本さんご本人は再婚されたそうですが、
婚活やなんやと騒がれるようになった今、
その現象をどう捉えられているんだろう、
と興味深く思いました。





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