『あるキング』

こんにちは☆
週末の実家療養で得た時間で
後半ばばばーっと読み終える事が出来ました。
ネタばれするかもしれません、レビューです☆


今回読んだのは

『あるキング』 著:伊坂幸太郎

恐らく、『アヒルと鴨のコインロッカー』だとか、
『ゴールデンスランバー』とは一風イメージの違う作品です。
それは、ご本人も後書きでおっしゃっています。

何が違うかと言うと…
スリリングなスピード感が無いというか、
いろんな人物の視点の移動が無いというか、
それが無いからと言って、ダメだという事ではありません、もちろん。
それはそれで、落ち着いて読めた気がします。


私は、そんなに野球については詳しくないし、
プロ野球もそんなに興味はないのですが、
甲子園だけは地元が残ると、ついつい見てしまいます。
一つのスポーツに懸ける、多くの少年の思いと、
涙と、チームワークって、素晴らしいな~
というか、素晴らしいんだろうな~という思いで見ています。
一緒に感動したりもするんだけど、
なんせ部活も、熱いチームワークも経験したことが無いので、
それは想像するのが精いっぱいで、実感はもはや得られないのですが。


野球に限らず、どのスポーツ、分野にも、
「天才」というか「生まれながらにしての」みたいな人、居ますよね。
運命、とか、天職、とかって本当にあるんでしょうかね。

『あるキング』の主人公は、生まれながらの「王」ではありますが、
やっぱり人一倍練習も勉強もしている
いくら生まれ持った才能を持っていても、
ちゃんと努力して、そして周りのサポートが揃って、
やっと「天才」は生まれるんだろうな~と思います。
よく、教育ママが子どもをつぶす、とかいろいろ言われるけど、
見極めとバランスって難しいんだろうな~と思います。

しかし、野球にまつわるいろんな伝説があるけど、
この繰り返される不気味なループも…野球ならではなのかな、と思いました。
野球好きな方も、そうで無い方も、読んでみて面白いと思いますよ♪


そう言えば、学生時代、10年間通っていた絵画教室の先生は、
絵の事以外でも、いろいろと教えてくれた先生で、
今でも帰省したら必ず挨拶に行って、人生相談したりするんだけど、

「人生の基本は、全てデッサンの基本と同じだ」

って
それを絶対忘れるなって言ってたな~と思いだしました。

デッサンは、上手い下手じゃないんだって。
9割は観察。何よりも観察。
少し描いては、また見て、何度も見て、
修正だって出来るし、時間だってたっぷりかけられる。
そして、完成は無い。
これで良いかな、と自分が納得するくらいで良い。
そして、また観察、観察。

どういう事だろうな~とずっと思っていて、
最近少しだけわかってきた様な気がします。

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